中学生の頃から「早く家を出て、自立したい! 誰の世話にもならずに自分一人で生きていきたい!」と思っていました。短大を卒業して、就職も決まり、家族に引っ越しを手伝ってもらって、初めての一人暮らしがスタート!
しばらくして、仕事に行きながら自動車の夜間教習所に通い、運転免許を取りました。運転が大好きになり、15万円のカローラを買って、お休みの日にはよくドライブを楽しんでいました。
そんなある日、40キロオーバーのスピード違反で捕まってしまい、罰金、減点はもちろん、家庭裁判所にも行くように言われました。家に帰って、父に電話をしたらビックリして、すぐに飛んできてくれました。そしていろいろなところに頭を下げてくれたのです。父は公立学校の教師。公務員が家庭裁判所に出頭するということは、地方新聞に名前が載るということ! 事の重大さを全く認識していませんでした。
私は、何も言わずに学校など関係する人たちに頭を下げて回る父の背中を見ながら、本当に申し訳なく、家族や周りの人たちの支えがあって、今の自分があるのだと痛感しました。
あの頃の「誰の世話にもならずに生きていく!」なんて言うのは大変傲慢な考えで、ただの自分勝手なわがままだったと反省し、家族、周りの方へ感謝の気持ちを持ってこそ、本当の自立なのだと思ったことでした。
一人暮らし
ペンネーム : うなぎいぬ