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愛はコミュニケーション

私にできること……

ペンネーム : ストロベリー

 先日友人から「最近、親孝行しましたか?」と聞かれました。皆さんならどう答えますか? その時私は少なくとも「はい、こんなことをしました!」なんて、とてもじゃないけど答えられるものが見つかりませんでした。両親とは、結婚した時から遠く離れて住んでいますが、その距離のことを差し引いても、やはり「最近、親孝行は?」と問われると、何も浮かばないのが現実です。

 数年前、父の具合が悪くなり、病名を「ガン」だと知ったとき、あまりのショックにしばらくぼうぜんとしていたことを思い出します。その時、日ごろから親孝行できていなかった自分を悔いるとともに、娘として一体何ができるのか、もしできることがあるなら何でもしたい、と強く心に誓ったことも思い出されます。何度か実家に帰り、父の見舞いや母の手伝いをしたりしましたが、その後、幸いにも手術が成功し、術後の経過も良好で、今では仕事も、そして大好きな畑仕事もできるほどすっかり元気になっています。あれだけ願っていた父の元気な姿も、ちょっと時間がたつと、当たり前になってしまう……。ましてや、毎日の家事に追われて、親のことを思い浮かべることなく、一日が終わることもありました。

 「できることがあるなら、何でもしたい」、そう思ったあの時の気持ちは、私の本心でした。そして、今でも心の底にあるその思いに変わりはありません。 友人の問いかけをきっかけに、改めて考えてみたのです。離れた親に対して、私が毎日できることは何だろうかと…。

 そしてその日から始めました。一日一度は、親への思いを心に抱くこと。具体的には「祈る」ということです。毎朝、両親の笑顔を思い浮かべながら、神様に「どうぞ父、母が幸せでありますように」と、感謝の気持ちを込めて本気で祈るのです。すると、なんとなく気になって電話すると、ちょうどタイミングよく話ができて喜ばれたりします。

 離れているから何もできない、のではなくて、少なくとも「幸せを願って祈る」ということはできるのです。その本気の願いの先に、ちょうど良い加減の親孝行ができるのかもしれないと、最近感じています。

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