某百貨店では、来店者の8割以上が女性であることから、店長を女性にしたところ、会議や残業の時間が半減したにもかかわらず、売り上げはアップしたとのこと。
男性店長の時代は、机上で考えた企画についての会議の連続で、いい提案でも売り場に反映されるのは1か月半後がザラだったという。
女性店長になって始まった通称車座会議では、各売り場のリーダー30人が6、7人の小集団に分かれて話し合う。そこでは結論は求められない。そこから各売り場連携のアイデアが生まれる。一部で展開予定の、あるデザインを基調とした売り場作りについて。それを店全体でやれないかとの提案に、店長の「よし、やろう」の一言で、雑談のような話し合いから15分後には実施が決まっていたそうだ。
わが社においては、点在していた事務所を1か所にまとめたところ、年数回の大規模なイベントに向けての準備がスムーズにいくようになった。そこでも、女性が日々活躍している。彼女たちにも、それぞれ担当の業務はあるのだが、複数の仕事を同時にこなすことが得意な女性だからこそ、そこはうまく折り合いをつけて、得意分野で腕を振るっている。あれこれおしゃべりしながら作業をするうちにアイデアが湧き、それをすぐ実行に移す。秋の運動会の小道具作りと同時進行で、来夏のイベントのための浴衣のリフォームがすでに1年前から始まっている。
女性のおしゃべりは、決して無駄話ばかりではない。思いついたことを言い合ううちに、アイデアが、夢が広がる。そうすると、すぐ実行に移したくなり、実現につながる。男性から見ると何の意味もないように見える女性のおしゃべりも、時と場合によっては夢を実現する原動力になるのかもしれない。
おしゃべりの延長線上に
ペンネーム : 美猿