母のお供をして、お友達のMさんの家に泊まりがけで出掛けた。Mさんは80歳を過ぎた今もお元気で一人暮らし。ちょうど私たちが到着したときに、Mさんの娘さんからも現金書留が届いた。Mさんと母とは大変親しい間柄で、娘さんからのお便りを見せてくださった。『せっかくお友達が来てくださるのだから、冷房もちゃんとつけてくださいね、冷房代を送ります』と、年金でつつましやかに暮らしているMさんへ、援助のお金が送られてきたのだった。「私たちのためにありがとうございます。気の利く優しい娘さんですね」と言うと、「旅行にも、年に一回連れていってくれるんよ」と広島弁で答えてくださるMさん。その幸せいっぱいの笑顔を見ると、こちらまでうれしくなった。遠くに離れていてもMさんのことを大切に思う娘さんがいることを知り、Mさん親子の幸せを思った。
我が家の場合、4年間主人のお母様と同居して、お見送りをした。そして現在、私の母親と同居して5年目になる。親孝行の気持ちを内に秘めている主人のおかげで、穏やかな同居生活になっている。母と遠く離れて住んでいたときは心配することもあったが、「親のことを祈ることは親孝行になる」と聞いてからは、毎日祈って過ごした。同居生活では、お互いの意見が食い違ってスムーズにいかないときもある。けれど、母がMさんのように少しでも幸せを感じられるようにと祈りつつ、自分に気合を入れて日々を過ごしている。