友人は、いつも一人でさまざまな国を旅しています。毎回、帰国後のおみやげ話が楽しみです。先日も「おかえり!」と彼女の帰国を喜びつつも「女の一人旅って危なくないの?今まで何もない方が不思議じゃない?」と聞いてみました。すると、「旅行者に対して親切な国がとても多いんだよ」と彼女は言ったのです。
例えば、街角で地図を広げて迷っていると、すぐに声をかけてきてバスや電車の乗り場を教えてくれたり、ある時はレストランで英語が通じなくて困っていると、隣のテーブルにいた人が、「私、英語できます」とサッと間に入ってくれたの。そして、みんな口々に「自分の国に来てくれた外国人に親切にするのは当然です」って言うんだよ。これこそ、おもてなしの精神だと思わない?!ありがたくて、いつも感動するよ。最初、あまりの親切な態度に、本当に信じていいのかと疑ってしまった自分が恥ずかしくなった。すれ違う時に、荷物や体が少しでもぶつかったら「すみません、大丈夫?」と声を掛け合うし、後ろの人が通りやすいようにドアを手で押さえておいてくれるなど、ちょっとしたことでも、本当にありがたい……。
この友人は恵まれすぎてないか?一人旅で何もない方が不思議ではないか?と思うこともありますが、考えてみれば彼女自身も困ってる人を黙って見ていることができない人です。何かあったらすぐに声を掛けて、自分でできることはすぐしてあげているから、彼女もしてもらえる。日常の生活の中で認め合い、尊重し合うことが当たり前にできているからこそ、彼女も尊重されているのだなあと思いました。
私は、まずお困りの様子の方に声を掛けることから取り組んでみようと思います。