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愛はコミュニケーション

『これ、いただいてもいいですか?』

ペンネーム : つぐみ

 子供が幼稚園に通っていた時のこと。ママ友のつながりも広がって、家族ぐるみでお付き合いをするようになったある日、皆さんを我が家にご招待してランチを囲んだ。食事の途中、主人に「飲み物のおかわりは何を召し上がりますか?」と聞く私に、ママ友たちは一斉に驚いた。

「普通、何飲む~?でしょう~。ふだんから旦那にそんな言葉でしゃべっているの??」と驚かれてしまった。

 また別の日のこと。 「ママ~!これ、いただいてもいいですか~?」 と、満面の笑みで冷蔵庫の中のプリンを差し出す息子に、 「どうぞ召し上がれ~!」と私。 いつもと変わらぬ親子の会話だったが、たまたま居合わせた友だちが驚いた。

「子供といつもそんな丁寧な言い方で話しているの??」

 一度ならず二度三度……とママ友たちに驚かれてしまったので、私の言葉ってそんなにおかしいのかなぁ~とだんだん自信喪失気味のある日のこと。ママ友の一人が、はにかみながら声を掛けてくれた。

「実はね、あれからあなたを見習って、私も夫に丁寧な言葉遣いを心掛けるようにしてみたのよ。そしたら夫が大変身!びっくりするくらい優しくなっちゃったのよ~。あなたからはとってもすてきなおもてなしを頂いたわ。ありがとう」と、身に余るうれしい言葉を頂いた。

 極上のおもてなしは、日常の何気ない言葉遣いから生まれるのかもしれない、と感じたことだった。

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