現代は、多様化する情報に惑わされ、ともすると自己を見失う状況にあります。こころと体に関する悩みや心配も、そんな自己表現のゆとりがないところから起こることは少なくありません。自分の目の前に起こってきたことを、自己表現の素材としてとらえて工夫ができるようになれば、あなたの毎日 はきっと変わってくるはずです。 |
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ハッピーおじさん:臨床心理士。
大学教授。 |
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エルミは、前回のお礼にと、おじさんを訪ねてきました。でもどことなく表情が暗く、何かまだ聞いてもらいたいことがある様子です。
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ハッピーおじさん相談室
おじさんの話は、時折授業中にしかも最前列で堂々と寝る友人に不満を募らせていた学生時代の話でした。ある時彼と話をする機会があり、「堂々と寝るのは先生に失礼だ」と自分の気持ちを伝えました。ところが彼から話を聞いてがく然としたのです。 おじさんがこの話をした理由は分かりませんが、人は正に自分の気になっていることと似たケースに偶然出くわすことから、気になっていることが解消するような体験をすることがあります。 エルミは、授業中に私語をし、やがて寝てしまう学生のことが気になって自分の学びにも支障をきたしている状況が続いていたのです。授業を邪魔されている気持ちやそのような学生がいることをどう思うかと、おじさんに聞いてみてほしかったのでした。 |