現代は、多様化する情報に惑わされ、ともすると自己を見失う状況にあります。こころと体に関する悩みや心配も、そんな自己表現のゆとりがないところから起こることは少なくありません。自分の目の前に起こってきたことを、自己表現の素材としてとらえて工夫ができるようになれば、あなたの毎日はきっと変わってくるはずです。 |
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ハッピーおじさん:臨床心理士。
大学教授。 |
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ハッピーおじさんの所に、毎回5〜6人が集まって話し合うグル−プができています。おじさんは、もっぱら聞き役で、時折に受ける相談の整理役です。今日の学生がどのように心を遣っているのか、教えてもらえることが多いと言います。このグル−プに参加したアユミ(大学の3回生)もそのうちの一人です。 |
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ハッピーおじさん相談室
アユミは講義を休みがちで、アユミの研究の担当の教員は、いつアユミが不登校になるかと心配していました。アユミは、人の中に入ると緊張すると言い、緊張のままにいると、過呼吸の症状に見舞われると言います。アユミは、緊張と体の症状の具合と相談しながら出席をしていました。アユミは、不登校になる心配はしていませんでした。アユミは、休む思いよりも、どうにか出席をしているという前向きな気持ちのようです。ただ休みがちに対しては、みんなの目が気になっていました。 グル−プへの参加で、みんなそれぞれでいいのだと勇気づけられたのでした。その後アユミは、過呼吸症状も軽減し、何よりも友達ができ、出席の回数も増え、無事卒業していきました。
ややもすると、不登校の学生という対応を受けることになっていたアユミでした。 心配になった時の対処の工夫はいろいろあるようです。アユミもグル−プで話をしながら、人にはそれぞれの在り方があることに気付いて、勇気づけられたのでした。 |