『トライアスロン奮闘記』 ペンネーム:モモ 「えっ、トライアスロンですか?無理ですよ、なんせ泳げませんから」と、最初は即答でお断りしました。それが再度のお誘いで、うちのカミさんに相談してみると「やってみたら(ニコッ)」。そこから、40歳を過ぎての新たな挑戦が始まり、今ではすっかりはまっています。 約6年前、私は運動不足で肥満度も15%に近づき、このままだとメタボ一直線という感じでした。「ちょっとどうにかせんとなぁ」と思いつつあったころ、息子が中学で陸上部に入ったと聞いて私も走ろうと思いました。しかし初日は1キロを走り切るのさえ大変でした。息はあがる、すぐ膝は痛くなる‥‥途中で歩いてはまた走り、やっとのことでゴールしました。 とてもショックなスタートでしたが、川沿いのサイクリングロードの快適な風と景色の変化にも魅せられ、ほとんど毎日走り続けて、いつのまにか10キロ以上も走れるようになりました。体重も5キロ以上減り、普段の姿勢まで良くなるという効果もありました。 そして5年前にトライアスロンに誘われた時、問題はスイムでした。スポーツジムでクロールを見てもらうと「あなたの足はブレーキになっていますね」。そこでバタ足をしてみるとほとんど進まず、必死でバタバタやると、なんとバックしてしまいます。これまたショックなスタートでした。その後も進歩はカメの歩みのようで「なんでみんなはあんなに楽に浮くのだろ」と悩みました。練習2か月で「浮く」ということが少し分かってきたかなぁという状態で迎えた本番は、泳ぎながら「これは永遠に終わらないのでは」と思ったほどでした。 それから毎年、仲間と励まし合って、完走する喜びを味わっています。50歳を超えた今年はそれまでの倍の距離に挑戦し、シニアのスプリント(オリンピックの約半分の距離でスイム750m、自転車19km、ラン5km)に出場、応援の女性陣の黄色い声援にも力をもらって何とかゴールできました。トライアスロンは種目が3つあるので、チャレンジするテーマも次々に湧いてきて、今では夢中が長続きしています。 この年になってこんなふうに新たな扉が開くとは、思ってもいませんでした。「70歳までやるぞ」と言うリーダーにあやかって、これからも挑戦し続けたいと思っています。 |