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『素敵な出会い in ヨーロッパ』

挿絵

             ペンネーム:つなぎ目

 今までデザインを勉強させてもらっているので、できればそのことをたっぷりと活かした仕事をして生きていきたい、という思いから、日本での仕事は辞め、もう一度自分の志を見つめ直す為に、期待と夢を膨らませヨーロッパの美術学校へ思い切って留学しました。同じ専攻でも所変われば学ぶ事もそれに使用する道具も異なる…ですが、入学後程なくして学校で目にしたのは教室一杯に並んだMADE IN JAPANと書かれた日本製の道具でした。けれども私は今までそれは見たことも使ったこともなかったので「これは何ですか?」と学生に聞いてみると「日本人なのにこの日本製の道具を知らないの?」と言われちょっと恥ずかしい思いをしました。だからでしょうか、私はそれにはどんな可能性を秘めているのか余計に興味が湧きました。

 …というこの道具との出会いが今の私の生業に至る最初の一歩となりました。

 自身の恥ずかしかった気持ちを切っ掛けに、日本製の道具にも関わらず、むしろ外国でその地の文化に根ざし活用されているのは何故か疑問に思い具に動かしてみました。その瞬間「あっ、これだ!」と直感しました。今まで探していた最も自分の性分に合っているのではないだろうか!と直感し、それからというものこの道具がもたらす技術による可能性と自分アイデアがすっと表現できる柔軟性に惚れ込み、更に駆使する技術習得とアイデアを磨くことに励みました。

 この出会いから日常生活への思い方が変わり、どんな時にも直感した物事には身を任せるように足を運び、自分の目で見て体感するようにしました。すると、不思議なことに自然と人も物事も繋がっていくようになりました。まだまだ駆け出しですが、直感を大切に行動していると意外に物事は繋がっていくんだなあという思いに変わってきました。こんなことを思うようになったことや実際に物事が繋がっていくこと、これは決して自分一人の力ではない、両親や家族、ご先祖様の徳を授かっているのだなと感じ、日々を感謝しつつ暮らしています。

  
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